毒捨 -毒親を捨てる方法-

あなたを毒親から守る盾【支援措置】 受けるためのポイントと注意点!!

以前の記事で紹介しました、「支援措置」
簡単に言うと、毒親からあなたの居場所を警察と市役所が守ってくれる制度です。
今あなたが成人していて、毒親からの支配から解放されたい。毒親を捨てたい。毒親から逃げたいのであれば、利用するにこしたことはありません。
なんてったって、警察と市役所、公的機関があなたの味方になってくれる可能性がある制度です。
家出のように、自分ひとりですべてを行おうとすると、逆に行く手を阻む可能性がある戦力を味方につけられるのです。
ただ、利用する際には注意点があります。その点を分かっていないと、逆にリスクを高めたり、様々な申請の時に面倒な手順を踏むことになったり長時間待たされたりする可能性があります。
そこで本記事では、支援措置とは何か、その定義から具体的な手続き、またマイナンバーカードとどのような関連があるのかを詳しく解説していきます。

支援措置とは?

支援措置の定義

支援措置とは、正式には「住民基本台帳事務におけるDV等支援措置(以下、支援措置)」といいます。
DVだけではなく、(児童)虐待、ストーカーといった行為の被害者を、加害者から守るための制度です(支援措置という言葉以外にも、「住基ブロック」という言葉としても知られています)。
加害者(今回は毒親に絞りますね)はどうやって被害者を探し出すでしょう。
特に親子関係にある場合は、住民票や戸籍抄本(戸籍謄本)といった書類を市役所で発行できます。
これらの書類には、あなたが引っ越した先の住所が載っています。
つまりあなたがどこに引っ越しても、住民票にのっている情報は毒親に筒抜けになってしまうのです。
北海道に引っ越しても、沖縄に引っ越しても、住所が割れてしまいます。
たとえ分籍(戸籍を別にすることです)したとしても、戸籍謄本の取得である程度絞られる可能性があり、リスクがあります。
そういった時に、住民票などに書かれているあなたの住所を隠してくれる制度、それが支援措置です。

支援措置を受けるための条件と手続き

それではそんな支援措置を受けるためには、どのような手続きが必要なのでしょう?
手順はおおよそ5つです。
【手順】
1. 市役所に支援措置について相談
2. 管轄の警察署に支援措置(住基ブロック)の件と連絡して、面談の日程を決める
3. 決まった日程で警察署を訪問して面談し、申出書を受け取る
4. 3で受け取った申出書を市役所の担当者に提出し、面談を受ける
5. 支援措置開始の連絡が電話で来る(支援措置開始~)
それでは各手順について解説しますね。

1. 市役所に支援措置について相談

市役所には支援措置関係の担当者の方(住民課などそれぞれの市役所によります)がいらっしゃいます。まずは電話でその担当者の方とコンタクトを取りましょう。
その時のポイントとして、あなたが住んでいる住所を管轄としている警察署を聞いておきましょう。
この後のステップで必要な情報ですし、役所の方に聴くのが確実です。
また電話ではなく対面での場合、もしかしたら担当者がくるまで時間がかかるかもしれませんので、ご留意を。
また、ネットでも取得できますが「支援措置申出書」をもらっておくといいかもしれません。市役所にも置いてあるはずですし、警察署にもあるのですがあらかじめ記入内容を考えておくと色々スムーズに進むので早めに印刷したり、市役所でもらって準備しておきましょう。

2. 管轄の警察署に支連絡して、面談の日程を決める

市役所の担当者から聞いた、あなたの住所を管轄している警察署に「支援措置(住基ブロック)の件」と伝えて、ここでも担当者の方とコンタクトを取りましょう。
その際に、経緯などを聞かれる面談の日程調整があると思いますで、できる限り早い日程で約束をとりつけましょう。早くにした方が、毒親から解放される可能性が高くなりますし緊急性がある印象を与えることも大事です。

3. 決まった日程で警察署を訪問して面談し、申出書を受け取る

調整した日程で警察署を訪問し、実際に面談を受けましょう(生活安全課であることが多いです)。
面談の内容はどうして支援措置を受けたいのか、その理由などを話すことになります。
正直、メンタルにくる内容を話すことになると思います、とあらかじめお伝えしておきます。
面談で話す相談内容を踏まえて、警察署の意見を追加した申出書を受け取ります。
この申出書を市役所に提出することで手続きを進めることができます。

ポイント:主治医の意見書などがあれば作成してもらいましょう

警察との面談の際、自分の口頭や書面以外にも病院(メンタルクリニックや精神科)の主治医に相談でき、意見書を作成してもらえるとより前向きに進みます。
必須ではないですが、第三者からの意見書となると緊急性や重要性をきちんと伝えられます。
ただ注意点としては、意見書の作成は(おそらく)*有料*です。
しかも安くはない(高い場合1万円や1万5千円を超える場合があるので注意です)ので、資金的な余裕があると精神的にも楽です。

4. 3で受け取った申出書を市役所の担当者に提出し、面談を受ける

警察署で申出書を作成してもらった後は、それを市役所の担当者に提出してこちらでも面談を受けます。
支援措置や支援措置を受ける際の注意点を説明されます。
また、再度警察署で話した内容の繰り返しになりますが、どういった危険性であったり緊急性があるかをしっかり伝えましょう。
警察署もそうですが、市役所の方も人間です。きちんと自分に必要であることを訴えましょう。
その後、支援措置を受けることができる場合は、誰に対して(住民票などの)閲覧制限をかけるかを問われます。
この時、もしあなたに兄弟姉妹、祖父母がいるのであれば両親に加えてその親族にも閲覧制限をかけましょう
なぜなら親は、子供の住民票を介してあなたの居場所を知ることができてしまうからです。
恨みなどはないかもしれませんが、親族にはきちんと閲覧制限をかけましょう。

5. 支援措置開始の連絡が電話で来る(支援措置開始~)

市役所での手続きが終わったあとは、自宅に支援措置開始の連絡が届きます。
この時には既にあなたの住民票や戸籍への閲覧制限がかけられているため、毒親は市役所にいっても警察署に行ってもあなたを探しだすことは難しくなりました。
警察署とも早期に連携を取ることで、仮に毒親側の警察署で捜索願いがだされても警察のデータベースにはあなたの情報(支援措置対象者であること)があるため、毒親側には情報は流れません。
もちろん市役所も同様です。
ひとまず、安心できる一歩を踏み出せました!頑張りましたね!
ここまでできたあなたは素晴らしい!

まだできていなくても焦らないで大丈夫!
進み始めているあなたはもう偉い!頑張っています!

!!支援措置の注意点!!マイナンバーカードとの関係も!

マイナンバーカードが不使用に!?

ときどき、マイナンバーカードと支援措置との関係性や
「支援措置を受けるとマイナンバーカードが使えなくなる?」
という疑問を持たれる方がいらっしゃいます。
この疑問に対する回答は、
「完全に使えなくなる訳ではないけれど、かなり制限がかかります!」
マイナンバーカードを用いたコンビニなどで、各種証明書発行ができません
医療機関などで健康保険証として使用することはできる場合があります。
ただ、市区町村によっては健康保険証としての使用を不可にしている場所もあります。
この点は市役所によく確認する必要がありますので、市役所との面談の際に注意して聞いておきましょう。

支援措置は期限付き?

マイナンバーカードの制限の他にも注意する点としては、支援措置は期間限定ということです。
ただ安心して欲しいです。
支援措置の期限は更新ができるということです。
支援措置は1年で期限切れになりますが、期限切れになる前に更新のための通知が市役所から届きます。
その通知書の通りに、再度市役所などで申請を行う必要があります。
ただ、一度通っている申請であるので、一番最初の申請と比べればハードルや労力は小さくなります。

さらなる注意点!閲覧制限がとれてる?!

ここまでは支援措置を受ける人に共通してある注意点ですが、自分たちではどうしようもないミスで支援措置をかけているのに住所が割れてしまう可能性があります。
それは市役所、警察署の担当者の人的なミスです。
・あやまって毒親にあなたの現住所を伝えてしまう
・あなたの住所が記載の書類を見せてしまう
これらはどれほど私たちが注意しても、役所や警察署側の手違い、ヒューマンエラーです。
どうしようもありません。
なので、プラスアルファで行っておくといいこととしては、
・支援措置開始後、市役所・警察署に支援措置が有効になっているか確認する
・毒親が住む市区町村、管轄の警察署へあらかじめ連絡し、伝えて置く

忘れがちですが、これくらはしておいて損がありません。
支援措置は国として認めている制度であり、それだけのものなのです。
色々な根回しではないですが、さきほどのような戦略的な行動をこころがけましょう。

おわりに

今回は支援措置について、内容や手順・注意点について解説してきました。
正直時間がかかりますし、確実に支援措置を受けられるというものでもありません。
ただ、あなたがないがしろにされてきた事実を、徹底的に認めさせて、自由を勝ち取ることが何よりも大切です。
あなたの人生はあなたのものです。誰も責任をとってくれません。
大丈夫。きちんと伴走します。
これからも関係する内容について、カテゴリ:毒捨(どくすて) にまとめていきますので、ぜひ参考にしてください。
どうか、少しでも早く、あなたが安心して笑える日常を取り戻せますように。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
何かあれば気軽にコメント、問い合わせください。
それでは。

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クモリ ノチ
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